急速に利用者数が増えていると言われる「民泊」ですが、その背景には急増する外国人観光客の存在が挙げられています。
2013年に年間1000万人を超えた外国人観光客数は、2015年には2000万人を超える勢いで急激に増加しています。
訪日外客数の動向:日本政府観光局
http://www.jnto.go.jp/jpn/reference/tourism_data/visitor_trends/
この急増する外国人観光客を受け入れるホテルや旅館などの宿泊施設は、その稼働率が常に高止まりしており、特に東京や大阪などの都心部では週末ともなるとどこのホテルも満室で予約が取れなくなることもあります。そして、高い稼働率に比例するように宿泊料金も高止まりしており、都心部ではビジネスホテルのシングルルームが1泊3万円もするようなケースも出ています。これではとても気軽に泊まることができません。
そこで外国人観光客が目を付けたのがAirbnbなどの民泊サービスです。都心部でホテルの宿泊料金が高過ぎたり、空室が見つからない場合でも、民泊として登録されている部屋ならば比較的安い料金で泊まれたり、空室も見つけやすいということがあり、利用者が急増しているのです。
また、外国人観光客は数週間単位といった比較的長期で旅行を楽しむ人も多く、そのような場合にホテルを利用すると宿泊料金がかなり割高となってしまいます。これが、民泊として貸し出されているゲストハウスのような共同住宅を活用すれば、長期滞在でも宿泊料金を抑えることが可能となるという点でも、民泊が注目されています。